2025.03.06|

楽しく交通安全・防犯を
「マモルック」製作
木製品加工会社の社長

モルックのピンや専用木箱などを製作した松﨑さん(京丹後市網野町・京丹後署網野交番)

子どもや高齢者が楽しみながら、犯罪や事故に遭わない心がけを学んでほしい―。京丹後市の男性が、防犯・交通安全の標語を記したニュースポーツ「モルック」の用具セットを作った。子どもや高齢者を守る意味を込めて「マモルック」と名付けた。市内の小中学校や高齢者サロンで開かれる防犯教室で好評といい、男性は「地域で活用がもっと広がれば」と期待する。

この男性は、木製品製造加工会社松崎工芸(弥栄町黒部)の社長松﨑英樹さん(51)。京丹後署から「教室で親しみやすい道具を作ってほしい」と依頼を受けた。

松﨑さんは市内の幅広い年齢層で人気が高まりつつあるモルックに注目。子ども用7セットと大人用3セットを製作した。

子ども用は、ゲームで使う木製ピンの側面に「自転車に乗る時ヘルメット着用」「飛び出し注意!」などの呼びかけを記した。大人用には「還付金 ATMでは戻らない」「警告画面 電話でサポート それは詐欺」など、特殊詐欺に遭わないための心得を書いた。

昨秋から京丹後署網野交番(同市網野町)を通じ、高齢者サロンや小中学での防犯教室で活用されている。松﨑さんは「子どもたちがピンに記された言葉を覚えながら楽しんでいると署員から聞き、作ったかいがあった」と喜んでいる。

防犯教室の問い合わせは、網野交番0772(72)0110。

【モルック】
北欧フィンランド発祥のニュースポーツ。地面に並べた木製のピン12本めがけて木の棒を投げ、ピンの倒れ方で加点し、先にちょうど50点になれば勝ちとなる。昨夏に北海道函館市で世界大会が開かれるなど国内でも普及が進んでいる。

 

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防犯や交通安全の標語を記したモルックのピン。子ども用(前列)と大人用(後列)の2種類ある