2026.09.01|

海底醸造酒「ハレの日に」
古酒のような味わい
京丹後出身の男性挑む

海底から引き揚げられる日本酒の入ったケース(伊根町伊根湾内)

京都府北部の伊根湾(伊根町)の海底で、日本酒を熟成させる「海底熟成酒」に取り組んでいる京丹後市出身で大阪市のコンサルティング業柏原大介さん(52)が、約1年沈めた酒を引き揚げた。「海水が酒に入っている様子もなく完璧」と出来栄えを語り、逸品の事業化に向けて一歩を踏み出した。

柏原さんは、酒販免許をもち、丹後の酒と海を掛け合わせた特産品をつくろうと、海底熟成を思い立った。2022年に京丹後市で取り組み始めたが、荒波によって全損し、穏やかで水深のある伊根湾を新たに選んだ。

海底で熟成された「茜伊」(右)と「碧伊」を持つ柏原さん

熟成させたのは、伊根町の向井酒造が醸造する「伊根満開」(約200本)で、昨秋に養殖いかだの下(水深22メートル)に沈めた。瓶は通常の透明な物と群青色の2種類に分け、それぞれ「茜伊(あかい)」「碧伊(あおい)」と名付けた。

潜水士が8月6日、海底に潜り、船からつるしたロープのフックを酒瓶が入ったケースに引っかけ、船上に引き揚げた。

柏原さんは、破損などがないか1本1本確認し、「香ばしさや甘み、コク、うまみが出て、古酒のような味になっていると思う。ハレの日や贈答品に選ばれるお酒になったらうれしい」と話した。

「茜伊」と「碧伊」は、クラウドファンディングの応援購入者への提供のほか、一般販売も予定している。

 

Copyright ©京都新聞