2025.10.28|

日本代表で世界V
硬式野球の沖頼衣夢選手
三拍子そろった逸材

「カル・リプケンU12ワールドシリーズ」の日本代表として活躍した沖選手(渡辺さん提供)

京丹後市峰山町の峰山中1年で中学硬式野球チーム「京都丹後リトルシニア」の沖頼衣夢選手(13)が今夏、米国ミズーリ州で行われた世界大会の日本代表として出場した。走攻守三拍子そろった逸材は、世界を舞台に活躍し、優勝に貢献した。

沖選手は小学1年から野球を始めた。体格は良く、身長175センチ、体重68キロの左投げ左打ち。握力は右が45キロ、左が50キロ。60㍍走は6秒5、遠投80メートルと高い身体能力を持つ。5月に西日本各地の約1000人が参加したセレクションで、15人編成の日本代表入りを決めた。

素振りは毎日欠かさないという

世界大会「カル・リプケンU12ワールドシリーズ」は8月8~17日(日本時間)に開催された。まず、日本を含むアジアや南米など17チームのインターナショナルグループ、全米24チームのアメリカグループそれぞれでトップを決めた。日本は6戦全勝でグループを勝ち抜き、全米トップのフロリダ州チームとの世界一決定戦を8―2で制した。

「今の目標は高校で甲子園に出ること」と話す沖選手

沖選手は6試合に出場した。主にセンターを守り、大会通算12打数5安打の好成績を残した。グループの決勝トーナメント準決勝の韓国戦では、7―7の五回無死一塁の場面で代打で出場。勝ち越しのランニング本塁打を放ち、勝利を呼び込んだ。日本代表監督を務めた渡辺大輝さん(43)=京都市右京区=は「勝負強さと気迫のこもった一打で、足も速かった」とたたえた。

土、日曜は地元チームの練習や試合に励み、連日の自主練習で技術を磨く沖選手。

「世界大会後は他の選手の動きをじっくり見て、プラスになるところを研究するようになった。足を生かし、もっと長打力も磨いて高校野球で甲子園出場を目指したい」

丹後の少年の夢は大きく膨らむ。

 

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