2024.12.10|

壁画アート
地元ににぎわいを
宮津の赤れんがカフェ

カフェの敷地内にあるガレージに壁画アートを描こうと呼びかける浅井さん夫妻

カフェとシャッターアートで、まちににぎわいをー。

れんが造りの空き家を生かしたカフェを宮津市で開店した夫婦が、敷地内のガレージで壁画制作を計画している。壁画が彩る海外の街並みを参考に、地元の子どもたちや画家と一緒に手がけ、来年3月の完成を目指す。

宮津市白柏(しらかせ)で、「cafe RED BRiCKS」を11月30日にオープンした浅井慎一郎さん(66)と妻の景子さん(64)。慎一郎さんは大阪のIT企業に勤め、「定年後は海の近くでカフェを開きたい」と思っていた。各地を巡る中、2年前に宮津でれんが造りの物件を購入。週末ごとに大阪から通い、開店の準備を進めてきた。

宮津に滞在するうち、「多数の観光客が来ているのに、なぜ市街地が活性化しないのか」と疑問を抱くように。かつて旅行で訪ねた米国では、街を彩る壁画アートを写真に収める観光客を目にした。「絵画は言語の壁を越える」と感じ、敷地のガレージに描くことを思いついた。

多くの住民を巻き込んだ「参加型の取り組みにしよう」と地元自治会に呼びかけ、地域の小中学生も交えた壁画プロジェクトを始めることになった。制作費の一部は、市の「ふるさと納税型クラウドファンディング」で、1月から3月まで募る。

カフェの営業は土日と祝日のみ。料理は景子さんが担い、地元の鮮魚を使った一品などが楽しめる日替わり定食を提供する。「観光客も住民も集い、交流できる場にしたい」。海辺の新たな地で、夫妻の夢は広がる。

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地元で水揚げされる鮮魚を使った一品などが味わえる日替わり定食
カフェとして活用されている赤れんが造りのカフェ(宮津市白柏)

施設情報

  • 「café RED BRiCKS」

    京都府宮津市白柏1318
    TEL/FAX 0772(47)9460