2025.09.06|

陶器で「まちに+α」
移住の陶芸家
ショップ兼ギャラリー

個性的な陶器が並ぶHを開いたDAISAKさん(京丹後市網野町島津)
工房のある元機織り工場の建物

京丹後市網野町の陶芸家の男性が、陶器のセレクトショップ兼ギャラリー「H(エイチ)」を同町島津にオープンした。元機織り工場を改装した空間に知人の作家の個性豊かな陶器が並んでおり、男性は「まちにプラスアルファしたい」と意気込んでいる。

京都市出身のDAISAK(ダイサク)さん(39)。京都精華大で陶芸を学び、全国の商業施設や衣料品セレクトショップで展示・販売を重ねている。ポップな自作イラストが転写されたマグカップが代表作だ。

2018年に母親の実家のある京丹後市に移住。今年1月からは網野町島津の機織り工場を改装して工房をつくり、併設する形でHを8月9日にオープンした。「丹後にはおいしい食べ物屋はあるけど、訪ねてきた友人と物を見に行く店がない。都市部での仕事が多く、丹後でも何かできたらと考えていた」とDAISAKさんは語る。

さまざまな器やオブジェが並ぶHの店内
DAISAKさんの代表作のマグカップ

店内には、DAISAKさんや妻の大江志織さん(39)の器やオブジェのほか、野焼きや絵付けなどの技法を使った、府北部を含む陶芸家・美術作家計9人の陶器を販売。ギャラリースペースでは生け花と花器の展示を10月31日まで行っている。

店名は「中高生がエッチな店と勘違いしてやってきて、かっこいい店内にクリエーティブな初期衝動を起こす」との友人の提案を受け入れたと笑う。

DAISAKさんは地元のスーパーや飲食店のTシャツなどのグッズデザインも手がけており、「地元企業とコラボしてお土産品も増やしたい。ジャンル問わず、いろんな物がある店に」と話す。金・土曜日の午前11時~午後6時で不定休。営業日はHのインスタグラムで発信する。

 

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