壁画アート
地元ににぎわいを
宮津の赤れんがカフェ

カフェとシャッターアートで、まちににぎわいをー。
れんが造りの空き家を生かしたカフェを宮津市で開店した夫婦が、敷地内のガレージで壁画制作を計画している。壁画が彩る海外の街並みを参考に、地元の子どもたちや画家と一緒に手がけ、来年3月の完成を目指す。
宮津市白柏(しらかせ)で、「cafe RED BRiCKS」を11月30日にオープンした浅井慎一郎さん(66)と妻の景子さん(64)。慎一郎さんは大阪のIT企業に勤め、「定年後は海の近くでカフェを開きたい」と思っていた。各地を巡る中、2年前に宮津でれんが造りの物件を購入。週末ごとに大阪から通い、開店の準備を進めてきた。
宮津に滞在するうち、「多数の観光客が来ているのに、なぜ市街地が活性化しないのか」と疑問を抱くように。かつて旅行で訪ねた米国では、街を彩る壁画アートを写真に収める観光客を目にした。「絵画は言語の壁を越える」と感じ、敷地のガレージに描くことを思いついた。
多くの住民を巻き込んだ「参加型の取り組みにしよう」と地元自治会に呼びかけ、地域の小中学生も交えた壁画プロジェクトを始めることになった。制作費の一部は、市の「ふるさと納税型クラウドファンディング」で、1月から3月まで募る。
カフェの営業は土日と祝日のみ。料理は景子さんが担い、地元の鮮魚を使った一品などが楽しめる日替わり定食を提供する。「観光客も住民も集い、交流できる場にしたい」。海辺の新たな地で、夫妻の夢は広がる。
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