2025.05.21|

ふるさと納税 最高更新
京丹後市
「カニのまち」を印象付け

水揚げされたばかりの間人ガニ(昨年11月、京丹後市丹後町・間人漁港)

京丹後市は、2024年度のふるさと納税の寄付額(速報値)が23億763万円(前年度比28%増)、件数が10万158件(同31%増)と、いずれも過去最高を更新したと発表した。京都府内でも上位で、府北部ではトップを走る。返礼品は金額、件数ともカニ関連がトップを占めたほか、宿泊クーポンの利用もカニシーズンが多く、あらためて「カニのまち」を印象付けた。

出荷される「琴引メロン」。特産のフルーツ類も人気が高い(昨年7月、京丹後市網野町・JA京都網野中央集出荷場)

寄付額で20億円、件数で10万件を突破したのはともに初めて。市は好調の原因について、クラウドファンディング型ふるさと納税などを通じた返礼品の充実、積極的な情報発信を挙げた。「美食都市アワード2024」の受賞を機に食の豊かさのPRに取り組んだことや、米価の高騰を受けて米の返礼品に人気が集まったことが要因とみる。

返礼品の上位は、件数で、高級ブランド「間人(たいざ)ガニ」などのズワイガニ、フルーツ、米と続く。金額はカニ、旅行券、カタログギフトの順だった。全体に占めるカニの割合は件数で約21・2%、金額で約27・5%に上った。

金額、件数とともに返礼品のトップになったズワイガニ(間人ガニ)

事業目的を明確にしたクラウドファンディン型ふるさと納税は、新商品開発のアイスクリーム製造、カニを食べやすく加工した製品、おせち料理など9事業に計4億2372万8千円(1万7149件)が寄せられた。

企業版ふるさと納税も3308万5千円(42件)と寄付額、件数とも過去最高を更新した。

中山泰市長は「全国から寄付をいただき感謝している。ふるさと納税による関係人口や交流人口の広がりがまちづくりの推進力になっている。今後も京丹後に関心を持ってもらうきっかけになってほしい」と話している。

 

Copyright ©京都新聞