旅行で健康増進
ヘルスツーリズム協議会設立
京丹後を「リゾート地」に
旅行に健康の視点を取り入れた「京丹後ヘルスツーリズム地域事業者協議会」の設立総会が16日、京丹後市網野町のアミティ丹後で開かれた。豊かな自然や「長寿のまち」という地域資源を生かし、企業や一般向けの健康観光サービスの提供を進める。会員間の連携も深め、「ヘルスリゾート地」として選ばれる地域、信頼される体制を構築する。
高齢化社会の進行やウェルビーイング(身体・精神・社会的に健康な状態)への関心の高まりで、近年、健康に特化した地域資源の価値が高まっている。
京丹後市は、100歳以上の人口比が全国平均の約3倍で、「山陰海岸ジオパーク」が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界ジオパーク」に認定されるなど自然環境にも恵まれている。こうした特徴に着目した市観光公社は、海岸ウオーキングコースの設定など健康観光プラグラムを18件考案している。うち5件が民間団体のヘルスツーリズム認証を取得している。
大阪・関西万博や、6月に同市で開かれた「世界長寿サミット」のレガシー(遺産)をより高みに押し上げるため、同公社が発起人となって、京丹後ならではの持続可能なヘルスツーリズムを進める組織を設けた。
協議会は、宿泊施設や自然体験事業者、ガイドなど30の個人・団体で構成。設立総会では、会長に京丹後森林公園スイス村の運営会社・エーゲルの伊豆田千加社長を選んだ。顧問に京都府立医科大の的場聖明副学長、特別アドバイザーに大阪観光局の溝畑宏理事長がそれぞれ就任した。
今後、地域ブランドの統一や信頼性向上のプロモーション活動、成功事例を共有する学習会の開催などに取り組む。伊豆田会長は「実践していくことを大切にして、ヘルスツーリズム活動に取り組みたい」と話した。
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