2026.05.12|

「飛鳥」客室飾る
丹後壁掛けアート
夏の海表現、旅情誘う

日本船籍では最大級の豪華客船「飛鳥」(郵船クルーズ提供)

京丹後市大宮町にある板金加工の芳賀製作所が作った「壁掛けアート」が、日本船籍で最大級の豪華客船「飛鳥」(5万2265トン)の客室に飾られている。得意の樹脂加工技術と京都産の木材、丹後ちりめんを組み合わせて夏の丹後の海を描いた作品だ。同社は「地元の美しい海を多くの人に感じてもらえるのがうれしい」と話している。

飛鳥は昨年7月に就航。全国47都道府県をテーマにした「ミッドシップスイート」の客室を設け、各地の文化や産品を楽しめる趣向を凝らしている。

京都をイメージした部屋のリビングに飾られている壁掛けアート「海のレジンボード」(郵船クルーズ提供)

壁掛けアートは縦50㌢、横140㌢で、「海のレジンボード」と名付け、京都の客室を彩るメインの作品としてリビングに飾られている。

青い海は、波間や深さの濃淡を樹脂で作り上げた。京都産の杉の一枚板を陸に見立て、樹脂加工を施して木目からまれに現れる複雑な模様「杢(もく)」の特徴を際立たせた。海に沈む夕焼けは、絹織物製造販売の田勇機業(京丹後市網野町)が手がけた丹後ちりめんで、深いオレンジ色の生地に樹脂を封入して表現した。

樹脂加工したテーブルの仕上がりを確かめる芳賀さん(左)と下谷さん=京丹後市大宮町・芳賀製作所

芳賀製作所は1975年に創業し、2019年からは樹脂加工事業に参入し、一枚板のテーブルや京都競馬場のモニュメントの大型時計などを手がけている。壁掛けアートは、24年12月ごろに製作を始め、客室などをプロデュースする東京のデザイン会社が採用した。

飛鳥は5月26日、宮津に初寄港する。制作担当の下谷拓也さん(37)は「きれいな木目の木を探すのに苦労したが、満足のいく作品に仕上がった」と話す。統括課長の芳賀奎太さん(32)は「大海原を航海する飛鳥で海の京都をアピールできるのは大変誇らしいです」と喜んでいる。

 

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