2024.01.26|

もち粉でシフォンケーキ商品化
農業法人と福祉施設が連携
料理や菓子などのレシピも作成

京丹後産のもち粉を使ったシフォンケーキ(京丹後市久美浜町・豆腐カフェ もりのさんぽみち)

京丹後市久美浜町でもち米生産を手がける農業法人の兄弟が、地元の福祉施設と協力して製品を開発する「農福連携」を進め、シフォンケーキを商品化するなどもち粉の活用拡大に取り組んでいる。2人は「水と空気がきれいな久美浜で育てたもち米のおいしさを、多くの人に知ってもらいたい」と意気込んでいる。

米の生産・販売などを手掛ける「久美浜観光園」(同町丸山)でマーケティング部門を担当する山岡泰斗さん(23)と弟の怜亜さん(19)。同社は10年ほど前に自家用としてもち米の生産を始め、年末に職場の餅つき行事で使用していた。得意先に餅を配ったところ、「売ってほしい」と注文が入ったのを機に兵庫県豊岡市の業者に委託して、もち米を製粉したもち粉を地元の道の駅などで販売している。

もち粉は主に月見団子など和菓子の材料として購入されている。そのため2人は「もっと幅広く使ってもらえないか」と、シフォンケーキやクッキー、煎餅などの菓子作りに取り組む同町の就労継続支援B型事業所「杜(もり)の散歩道」に、自社のもち粉を使った商品作りを提案した。

同事業所は主原料のうち、もち粉と米粉を使ったシフォンケーキを開発。昨年11月下旬から事業所の喫茶店「豆腐カフェ もりのさんぽみち」で販売(1個200円)を始めた。担当職員の藤原京子さんは「しっとり、もちもちした食感でお客さんの反応はいい。商品作りを通じて、地元で農業に取り組む若い人を応援していきたい」と話す。

山岡さん兄弟はこのほか、友人や知人、親戚にもち粉を使ったお好み焼きやホットケーキ、ミルクレープなどを試作してもらい、レシピにまとめた。2人は「もち粉を使った料理や菓子など多くの人から知恵をお借りし、一緒にレシピ帳を作って公開したい」と協力を呼びかけている。

 

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京丹後産もち粉を使った食品作りを提案する山岡泰斗さん(左)と怜亜さん=京丹後市久美浜町・久美浜観光園

施設情報

  • 久美浜観光園

    ファックス 0772(84)0125

    info@kumihama-kankouen.com

  • 豆腐カフェ もりのさんぽみち

    京丹後市久美浜町864-1
    月~金曜と第1土曜の午前10時~午後3時
    0772(82)9393