丹後半島に流れ着いたブイ（直径約３３㌢）を活用した看板が、京丹後市弥栄町鳥取の道の駅「丹後王国　食のみやこ」の店舗や施設にお目見えする。海面に浮いて沈まないブイに商売繁盛への験を担ぐ一方、漂着ごみの現状と美しい環境を守る大切さを多くの人に伝える願いも込めている。

道の駅の運営に関わる地域商社「丹後王国ブルワリー」の中川正樹社長（３８）が、ブイを使ったアート作品に取り組むデザイナー兼アーティストの余根田直樹さん（４３）＝同市久美浜町＝に京丹後の海にちなんだ看板制作を打診。同駅内の１１店舗・施設の経営者や従業員らが２０２２年３月、同市網野町小浜であった海岸清掃で回収した１１個を託した。

余根田さんはブイの表面に付着したカキ殻やごみを取り除いて磨き上げ、卵かけご飯店や石窯で焼き上げるピザ店、韓国料理販売店、土産物販売店、ホテルなどの店名やロゴマークを、ペンキを塗り重ねて描いた。

余根田さんは「ブイは海面に浮いて沈まない。商売をする人にとって機運が上昇する縁起物になる」と述べる一方、「看板を見た観光客が交流サイト（ＳＮＳ）などで発信してもらい、多くの人が海岸清掃に参加するきっかけになれば」と願っている。

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