2024.10.28|

男性も粋に和装PR
「丹後きもの大使」
地元ゆかりの3人任命

「丹後きもの大使」に選ばれた(右から)関さん、山﨑さん、安達さん(京丹後市大宮町・丹後織物工業組合)
趣向を凝らした新作が並んだ丹後織物求評会(同)

丹後ちりめんや丹後の魅力を発信・PR役を務める「丹後きもの大使」の任命式が京丹後市大宮町の丹後織物工業組合であった。粋な羽織をまとった丹後出身の男性1人と、華やかな振り袖や訪問着姿の女性2人が意気込みを語った。

丹後地域では2007年から、京丹後市、与謝野町など地元自治体や丹後織物工業組合などでつくる和装振興団体が「丹後きものクイーン」を一般公募で選出。10期にわたり、女性たちが着物や丹後の良さを東京など府内外のイベントなどで発信してきた。

今年から「男女の区別なく大使としてPR活動できるように」(団体事務局)と男性もエントリーできる「丹後きもの大使」を募集。京丹後市出身の大学生・山﨑璃久さん(22)=大阪市=、与謝野町在住のイラストレーター・関亜都沙さん(31)、与謝野町出身の大学生・安達希唯さん(18)=京都市=の3人を選んだ。任期は2年間。

初めての「男性大使」となった山﨑さんは「若い男性に着物のかっこよさ、丹後の魅力を最大限発信したい」と抱負を述べた。関さんは「『着物に興味はあるけれど手が出ない』と思っている若い人たちの気持ちを変えたい」、安達さんは「祖父母が織物業に携わり、昔から着物が身近にあった。丹後ちりめんの魅力を発信できることがうれしい」と語った。

3人の任命式は、10月17日に開幕した、丹後織物の新作を発表する「丹後織物求評会」のオープニング式典で行われた。

同求評会は丹後織物の新作を発表する場で、今年は着物用の白生地や先染めの織物、洋装向け生地など織り方や柄、質感にこだわった174点が出品された。来場者による投票で、新作の中から入賞作11点を選んだ。

◎主な入賞者は次の通り。

経済産業大臣賞 一色テキスタイル

中小企業庁長官賞 織善松田織物

経済産業省製造産業局長賞 山藤、江原産業

農林水産省農産局長賞 羽賀織物

近畿経済産業局長賞 ワタマサ

 

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