日本におけるメロンの歴史は、外来種の導入から始まり、地域特有の品種やブランドの確立を経て、現在では国内外で高い評価を受けるフルーツとして発展してきました。
京丹後市では昭和30年代から、砂丘地や温室でのメロン栽培がスタート。
昭和後期から平成にかけて、日本各地で地域ブランドのメロンが登場し、北海道の『夕張メロン』、静岡県の『クラウンメロン』そして京都府では、『京たんごメロン』が有名です。
ブランドメロンは、地域の気候や土壌に合わせた栽培方法が取り入れられ、品質向上が図られています。
国の天然記念物「鳴き砂」で有名な琴引浜の名称がつけられた「琴引メロン」

「琴引メロン」から選別される「京たんごメロン」
〇歴史
平成28年に「京たんごメロン」として、京のブランド産品に追加されました。
朝収穫したてのメロンは、集荷場に生産者自らが持込み、大きさ、網目の美しさなどの厳しい目視検査を実施します。非破壊糖度計を用いての検査で、糖度15度以上のものが「琴引メロン」と呼ばれます。
その中でも、「琴引メロン」の「絹」と「琴」の規格で、1玉1.65~1.9kgのものが京のブランド産品「京たんごメロン」の称号で出荷されています。
「琴引メロン」は、網野駅付近にあるJA集荷場兼直売所でお買い求めいただけます。
京のブランド産品「京たんごメロン」は、JA集荷場兼直売所からトラックに積まれ、市場経由で全国展開されています。

美味しさの秘密
①優れた地理的条件
・砂丘地
京丹後市には砂丘地が広がっており、この地形がメロン栽培に非常に適しています。
砂丘地は水はけがよく、根腐れなどのリスクが低いため、メロンを育てやすい環境です。
②昼夜の寒暖差
・日中と夜間の気温差が大きいことで、メロンが持つ糖度がさらに増します。
③高度な栽培技術
・温湿度管理
京丹後市では、メロン栽培において温度と湿度の管理が徹底されています。
特にハウス栽培では、細かく調整された環境下でメロンが育つため、品質が安定しており、見た目も美しいメロンが育成されます。
・立ち栽培
メロンの立ち栽培により、果実が均一に成長しやすく、糖度や果肉の質が向上します。また、立ち栽培は病害虫の予防にも役立ち、健康で美味しいメロンを生産することができます。
④特有のミネラル豊富な潮風
・日本海から吹く潮風は、ミネラルを豊富に含んでいます。この潮風が、メロンに独特の風味を与え、他の地域のメロンとは一味違う深い味わいを生み出します。
⑤地域特有の歴史と経験
・京丹後市では、長年にわたってメロン栽培が行われてきたため、地域の農家には豊富な経験と知識があります。この経験に基づく細やかな手入れや適切な収穫時期の判断が、美味しいメロンを生産する大きな要因となっています。
⑥品質管理と選別
・京丹後市では、メロンの品質を厳しく管理し、非破壊糖度計による糖度のチェックや、目視の選別が行われます。これにより、市場に出回るメロンは高品質で、美味しさが保証されています。
自然条件と高度な栽培技術が融合し、京丹後市のメロンは甘く、香高く、なめらかな食感で、多くの人々に愛されています。

〇特徴
とても甘く、盛り上がったネットが特徴。
「秀・優・良」の規格を「絹・琴・浜」で表しています。
ネットの太さが均一で、並びの美しいものは「絹」規格となります。
〇歴史
昭和30年頃から砂丘地で露地メロンの栽培がスタート。
平成元年に高級志向のアールス系品種が導入。
平成2年からハウス栽培が始まり、「琴引メロン」として商標登録されています。
〇栽培方法
砂丘地で施設栽培され、温度湿度管理を徹底することで美しい網目を形成しています。
1株あたり1玉に限定して栽培することで、糖度・肉質・旨さといった品質の安定に努めています。